納得して治療を受けるために ~セカンドオピニオン~
近年、「セカンドオピニオン」という言葉を耳にすることがあると思いますが、その内容を正しく理解されている方は、意外に多くありません。
セカンドオピニオンとは、自分が受けた診断や治療法などについて、主治医以外の医師に意見を求めること。歯科かにかぎらず治療にはさまざまな方法があり、医師によって見解や方針が異なることがあります。そこで、自分に合った、また納得できる治療法を選択するために、セカンドオピニオンが有効だとされているのです。特に高度な治療を受ける際には、積極的にセカンドオピニオンを受けることをおすすめします。
セカンドオピニオンを受ける際の注意点
ここで少し間違った理解をされてしまうことが多いのですが、セカンドオピニオンとは、決して別の医師を探し歩くための行為ではありません。
この勘違いによって、かかりつけ医師を裏切るような気持ちになり、抵抗を感じてしまう患者様もいらっしゃるようですが、今受けている診断や治療法が正しいかどうかについて、ほかの専門医に意見をもらうことが目的なのです。自分自身が受ける治療のことを、自分で正しく理解し納得するためのものなのです。
セカンドオピニオンのメリット・デメリット
メリット
- メリット1:納得できる治療法を見つけられる可能性がある
- メリット2:難しい症例においても、複数の治療法の可能性を探ることができる
- メリット3:もし主治医の診断ミスがあった場合に、リスクを回避できる可能性がある
- メリット4:同じ診断をほかの医師からも受けることで、納得して治療が受けられる
デメリット
- デメリット1:主治医の意見が尊重されるなど、必ずしも新しい意見を聞けるとはかぎらない
- デメリット2:うまく意図が通じないことがある
- デメリット3:まったく異なる治療法を提示され、混乱してしまうことがある
- デメリット4:主治医より厳しい診断をされてしまった場合にショックが大きい
- デメリット5:期待していたほどの意見が得られず、時間や労力、費用がムダになったと感じてしまうことがある
患者様自身で治療を選ぶ ~インフォームドチョイス~
医療におけるキーワードに「インフォームドコンセント」というものがあります。これは、患者様自身が治療内容などを「インフォームド=十分に理解」したうえで、「コンセント=同意」することです。そして、「インフォームドコンセント」をもう少し進化させたキーワードとして「インフォームドチョイス」があります。これは、患者様が医師から複数の治療法についてくわしく説明を受け、その中からもっとも適しているものを自分で「チョイス=選択」すること。医師だけが納得した治療を押しつけるのを避けるための、大切な行為になります。
当院では「患者様の納得」のために、「インフォームドチョイス」を重視しています。医師だけの都合に偏るのではなく、患者様がどうしてほしいのかをしっかり汲んだ治療をご提供します。